IE11サポート終了に伴うWordPressへの影響と対策
IE11サポート終了に伴ってWordPressへどのような影響がでてくるのか?
2021年5月19日に WordPress.org 公式ブログにより、今年の7月にWordPress 5.8がリリースされる際、Internet Explorer 11はサポートされなくなることが伝えられました。
具体的なIE11固有コードの削除は、特定と評価に時間がかかることからWordPress 5.9から開始されるようで、数回のバージョンアップで段階的に削除してく予定みたいですね。
ここでは IE11サポート終了に伴うWordPressへの影響と対策 について考えてみたいと思います。
どのような影響があるのか?
さて、IE11がサポート終了になることでWordPress側ではどのような影響があるのでしょうか?
まず、今年の7月にリリースされるWordPress 5.8以降、IE11への対応は完全に打ち切られます。
具体的な影響には、
- 新機能が実装されてもIE11ではテストされなくなる
- ソースコードを生成する自動化ツールからIE11対応が取り除かれる
などがあげられます。
おそらく、外観に不具合がでる可能性が高くなり、IE11での不具合が報告されても修正はされません。
そもそも現時点の最新であるWordPress 5.7.2ではエディターを含む管理画面ではIE11をサポートしていません。なのでブロックエディターでは保存ができない。ダッシュボードでも「お使いのブラウザーは安全ではありません!」って案内がずっと出ているのだから、これを無視して投稿を続けている人は少ないんじゃないかな。
次に「WordPressテーマ」に関してだけど、少なくともデフォルトでバンドルされているテーマに変更はないようです。IE11対応のコードも削除されないため、これまで通りの閲覧は可能。ただし、今後の変更に対するIE11でのテストは実施されないため、いずれ問題が出てくる可能性はあります。その時は子テーマ側で吸収するなどの対策が必要になるかもですね。
考えられる対策
日本ではIE11でしか使えないシステムやブラウザ推奨環境にIE11が記載されているWebサイトが多く存在します。
世界的にはIE11の使用率は約1%に落ち込んだとはいえ、日本でのIE11の使用率はまだ7%ほどありますし、費用対効果を考えるとIE11を脱却することができないものも数多くあるということですね。
ではどうするか。やっぱりWordPress本体をアップデートしないようにするってのか一番手っ取り早いかと。下記のコードをwp-config.phpに追記することでWordPress本体の自動アップデートは停止できます。
define( 'WP_AUTO_UPDATE_CORE', false );
ただし、WordPress本体のアップデートを停止させることは、セキュリティの不安やパフォーマンスの低下を招く恐れがあるので、できるだけ避けた方がいいです。できるだけIE11脱却を進めて、どうしようもないものについて対策が終わるまでアップデートを停止するなど切り分けをするべきでしょう。
あとは「Microsoft Edge IEモード」を利用して、テーマ側で頑張ってIE11対応をおこなっていくことくらいでしょうか。個人的にはやりたくないけど。。。
まとめ
IE11サポート終了に伴うWordPressへの影響と対策について考えてみました。
どうやらサポートが終了したブラウザを使ってwp-adminにアクセスした場合にどうするかという議論もされているようです。wp-adminにアクセスできないようにするなどの対応がおこなわれるかもしれませんね。
トラブルを避けるためにも、この問題はできるだけユーザー側へ周知しておく必要があると思います。ある日突然「IE11で動かなくなったんですけどー!」みたいなクレームがないように。また、それに対して無駄な対策をしなくてよいようにね。WordPressサイトを制作・運営されている方は注意してください。
おつかれさまでした。